2018年1月31日に平成29年度の行政書士試験の合格発表がありました。
合格した方、おめでとうございます。
不合格の方、再チャレンジするか諦めるか。よく考えてくださいね。
2017年度合格者の情報
平成29年度 行政書士試験結果
出願者数 52214人
受験者数 40449人
合格者数 6360人
合格率 15.7%
(参照:一般社団法人行政書士試験研究センター)
行政書士試験は一般的に合格率10%前後と言われていますが、今年は15.7%と過去10年で最高の合格率です。
各資格学校が出した速報でも「今年は簡単だった」という言葉が聞こえていましたが、まさか15%越えとは!
ただし、合格率が高かっただけで、合格者が極端に増えた訳ではありません。
ここ10年間の合格者数は4千人〜6千人の間で推移しており、10年間で最も合格者が多かった平成21年度よりも今年度は265人多いだけです。
ちなみに平成21年度は合格率9.1%です。
実は行政書士を目指す人が減っている
「副業」や「会社から縛られない」などのスローガンを元に、資格取得を推奨する雑誌やメディアが増えている気がします。
その中で必ず「行政書士」は取り上げられるのですが、実は年々人気が下降気味なんです。
行政書士試験の受験者数の推移を見てみると、平成22年度の88,651人をピークに下降し続けています。
今年度の受験者数は52,214人ですからね。なんと約40%も減っているんです。
社労士も年々下落していることから、「士業」全体の人気が下降しているようです。
なぜ合格率が上がるんだろう?
試験の主催者側ではありませんので、あくまで僕の主観です。
組織とは、拡大を望みますが、縮小は望まないものです。
行政書士も日本行政書士会連合会という母体がありますし、ロビー活動もしています。行政書士数の減少は組織の弱体化(組織収入や行政書士の存在意義の低下)になりますので、試験の難易度を下げて合格率を上げることでそれを防ごうという意図があるのではと思います。
今後、行政書士は狙い目?
もし、先ほどの僕の考えの通りであれば、今後、受験者数が減っても合格者数は減らない可能性が高く、行政書士が合格しやすい資格になる可能性が高まります。
行政書士は「食えない資格」なんて揶揄されることも多いです。グーグルで「行政書士 廃業」と検索すると、9割は廃業するなんて言葉も並びます。
でも、全業界の平均を見れば、10年以内に廃業する確率は95%前後なんです。
行政書士が特別に悪い訳ではありませんし、仮に廃業率9割であれば優秀な分類に入ります。
しかも、行政書士は資格取得後すぐに開業ができますので、起業ハードルは低いです(だだし、知識の習得やお客さんを捕まえるところから始めないとなりません)。
もう少し言えば、試験が簡単になって合格率が上がるのであれば、行政書士の合格者のレベルが下がります。
失礼を承知の上で言えば、周りのライバルの質が低いとも言えます。
自営業・起業は甘いものではありません。合格者数が多くても、競合になるような相手は想像しているよりも少ないはずです。
おわりに
ちなみに僕は今年受かりました。
2015年に会社員をしながら勉強期間1ヶ月で撃沈(厚さ1.5cmの基礎本読んだのみ。バカ)。
2016年に会社員をしながら勉強期間3ヶ月で撃沈。
2017年に主夫をしながら勉強期間4ヶ月で合格。
2015年は何で受けたんだろうというくらいのレベルで受けました。全然わかりませんでした。
2016年は自信あったんですけどね〜ちょっと基礎力が足りませんでした。
今年こそは気合を入れて臨みましたが、合格して一安心です。
ちなみに、僕は独学です。資格スクールは直前対策テストを取り寄せて解いただけです(伊藤塾は解説が分かりやすかったです。法律資格・公務員試験のスクール【伊藤塾】)。
ただし、年1回しか試験がないことを考えると、資格スクールに大金を叩くことは価値のあることだと思っています。事実、2016年に不合格だったことで1年間を棒に振りました。
資格に人生を賭ける意気込みの方は、合格率を上げるために投資を惜しまないという選択肢もよく考えてみてくださいね。
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